利益と資金の増減は一致しない

「会計上は黒字なのに、お金が足りない」
このような疑問、感じたことありませんか?

これは決して珍しいことではありません。

たとえば、次のようなケース。

  • 売上は立っていても入金は3か月後
  • 多額の設備投資で現金は激減
  • 借入金の返済が毎月重くのしかかっている

つまり「利益が出ている=お金がある」の図式は必ずしも成立しません。

銀行は、利益ではなく「返済の原資になるお金=キャッシュフロー」を見ています。

とくに重要なのが、営業活動によって得られた現金の流れ(営業キャッシュフロー)です。

ここがマイナスの場合、黒字でも「この会社は返済に不安がある」と判断されてしまいます。

社長
社長

うちは黒字なので、返済には問題ないと思っています。

銀行
銀行

そうですか。でも営業キャッシュフローはマイナスですね?

社長
社長

……それって何ですか?

こうなると、残念ながら銀行側の心のシャッターが下りてしまうかも。

融資を受ける際には特に、次のポイントを理解しておきましょう。

  • 会計上の利益が増えても必ずしも現預金が増えるとは限らない
  • 銀行は返済能力を見るためにキャッシュフローを重視している
  • 黒字なのに融資が断られるのは資金繰りの構造に問題があるから